この冬に良い樹木の幹をネズミに食べられてしまいました。
この通り。
2本立ちのモミジ。 |
ああ。
去年の秋口にやろうとしてやらなかった一手間に後悔。
そして、いつも不思議に思うことは、
「良い木」に限って食べられている。
この大きさのツツジ3本までも食べられてしまった。 (幹が黄色くなっている所は皮がなくなっている。) |
大きめのツツジまでこの通り。
フジまで食べるとは・・・・。
数ヶ月後に枯れるか、枯れないかが判明しますが、恐らく枯れてしまいます。
悲しすぎます。
そして気持ちを新たにして、3話にわたり「ブロック・コンクリートの塀」を「自然石」で作った場合についてお話してまいりましたが、いよいよ最終回です。
今回ご紹介するのは「塀をつくれば庭となる。」です。
前回、前々回でも述べたように、当社で塀を作ると、もはやそれが塀を通り越し「庭」となります。
まずは写真から。
レンガを積んだ塀を撤去し、作庭いたしました。
玄関までのアプローチは
間口を広くとった自然石の階段。
紅梅の門冠りをくぐり右に折れると玄関、左に折れると庭先へ。
春。門に色づく紅梅の花。
当社の園芸市会場にあった、嫁入り前の紅梅。 |
この紅梅はこの庭に入るために、ここまで成長してきたかのように佇んでいました。
当社で作る庭は、庭園樹木をふんだんに使います。
予算はひとまず置いておいて、その家にあった樹木を当社の判断で使用します。
簡単にその家に合う樹木と言っても、同じものが一つもなく、正面と裏があります。
この紅梅もこちらが正面なので、この向きに入るこの場所にしか植える事ができなかった訳です。
もし、この紅梅が当社の会場になければ、当たり前ですがこの庭には入らないのです。
当社が造る庭にはふんだんに庭園樹木が入っておりますが、全て同じ事がいえます。
庭というのは既製品とは違い、形や大きさ、そして枝ぶりや葉の茂り方まで全てが違うものを組み合わせて造り上げます。
同じものが一つもない樹木や石を扱う事に、難しさと楽しさを感じるのも庭のよいところではないでしょうか。
私達職人も毎回の奇跡に感動しながら作庭しております。
このお庭を紹介しているページは こちら。
さて、3話にわたり続きました「境界」 についてですが、
皆様はどの様に感じられたでしょうか。
気になる料金に関して、はっきりと申し上げますと、
今まで当社では設立から30年間「お客様のご予算」で作庭をさせていただいていました。
現在も基本姿勢は変わっておりませんが、「塀を石組みで」とお考えの方は、
コンクリート塀の予算とあまり変わらず作成する事ができます。
但し、よい塀を造れば欲が出るもので樹木が欲しい、ついでにバーベキューエリアも駐車場も必要など、将来的な管理のことを考えどの様にしたらよいでしょうか?石郷さん?
と聞かれ、
私たちは「お客様のご予算次第です。」とお答えする事がほとんどなのも事実です。
お客様のご要望は可能な限り全て叶えるというモットーで動いており、
ご予算以上の庭を毎回造らせていただいております。
当社の強みとしては、庭園用の樹木と自然石を大量に所有しているという事です。
職人魂に火がつき、結局「あれも入れてあげたい」「これを入れたらもっと良くなる。」と思ってしまい、思うだけなら良いものの即行動に移してしまうのです。
職人が経営をし、職人が営業をしているとすぐこうなります。
それでも30年間お客様に支えられて、このような庭を造り続ける事が出来ております。
庭を通じて、心を豊かにしていくことを信じこれからも邁進させて頂きます。
庭師 石郷